【レビュー寄稿】Table Games in The World 小野卓也様
中二病全開の設定は好き嫌いが分かれるところだが、ゲームメカニクスとして面白いのはハンドマネージメントだ。
山から引いてくる牌はランダムだが、出すときは降順に重ねていかなければならないため、「重さ」の小さい牌は「体内」で温存しておくことになる。
しかし「体内」のデッドストックが増えると回転が悪くなり、結果として狙った牌が引けなくなってしまう。
「言霊」として適宜放出して回転を良くしつつ、狙った役を揃えていくことになるが、出すか、残すかの選択が悩ましい。
さらにチーム戦では「言霊」を使うタイミングについて、コミュニケーションもカギとなる。
あまり情報を出しすぎれば相手チームから攻撃されてしまうが、出さなければ適切なサポートを得られない。
そのあたりの加減は習熟するほど楽しめるだろう。
「言霊」の効果や役のルール量は多いが、その分やり込むほどにさまざまな展開が生まれ、夢のような大役も狙えるようになってくる。
木駒やイラストなどコンポーネントも高品質で、長く遊べる作品といえる。
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